カート
ユーザー
絞り込む
カテゴリー
グループ
コンテンツ
  • ホーム
  • 美味しいいちごを作るためのハウスと高設栽培システムについて
こんにちは、おさぜん農園の長村です。

今回は、美味しいいちごができる為に重要な設備。
いちごハウスと高設栽培システムについて書かせて頂こうと思います。

今やいちごの美味しい食べ方や旬の時期などはインターネットで検索すれば
たくさん情報があふれていますが、栽培の設備についてはあまり情報が
ないのではないかと思います。

さて、いちご栽培を始めるにあたって、とても大事ないちご栽培のための
ビニールハウスといちごの栽培システムを決定しないといけません。
もちろん、これらには大きなお金が必要な為、資金の確保、それに農地の確保も必要です。

まず、ビニールハウスですが、大きく分けるとパイプハウスと鉄骨ハウスの2つに分けることができると思います。

それぞれのハウスの違いは独立基礎を有するかどうかです。
独立基礎があれば、ハウスの強度が増して、耐候性が高くなります。
また、パイプの本数や厚み、ビニールの素材などを組み合わせてハウスの
強度を計算していきます。

ハウスの強度がどれぐらい必要なのかは、候補となっている農地の
気候や台風リスクなど、想定されるものを考慮して、決定した方がいいでしょう。

以前ですと、商社やJAに問い合わせて、見積のお願いをしてはじめて
費用の概算がわかるようになっていましたが、現在はとても便利な世の中で、
インターネットで敷地の面積や強度・軒高・付帯設備などを入力することで、
概算の見積を手に入れることができますし、そういったインターネット上の
サイトを活用して計画を立てるのも良いかもしれません。

しかし、最終的には当然それら販売店との直接のやり取りになってきますので、ご注意ください。

その他にも、循環扇や温風ボイラーに、二重カーテンなどの付帯設備については、
いちごの栽培を始めてからの収量や必要になる重油などのランニングコストを鑑みると、
取り付けておいた方がいいかと思います。

とはいっても、なんでもつけたしていくと当然初期費用が膨らんでしまうので、
付帯設備の中からどれを導入し、何を省くのかが、いちごのハウス建設の
大事なポイントになってくると考えます。

そしてハウスが決まれば、次はいちごの高設栽培システムです。

現在、日本では100種類以上のいちごの高設栽培システムがあり、
各農業資材メーカーや全国の農業試験場やがしのぎを削って競争しています。

それぞれのポイントは2点あります。

1 いちご栽培ベットの素材と形状
2 いちごの培地の種類

その他にも、細かい違いを挙げていくと、液体肥料や水を設定するコントローラーの能力(系統別肥料濃度設定、日射センサーに応じた潅水量の設定など)や
いちごのがく折れを防ぐための装置があるか無いか、温湯菅取り付けをするかどうか、
などありますが、とりあえず上記の2点が最も大事なところです。

まず、【いちごの栽培ベット】の主要な素材は以下の通りです。

1 熱を逃がしやすく、半永久的に使用できるプラスチック製
2 排熱しにくく、保温性の高い発泡スチロール製
3 取り扱いがしやすい、比較的安価な栽培層シート

上記にあげている栽培ベット以外にも、ピートバックと呼ばれる専用の培地が
入った袋を高設栽培ベンチの上に乗せるものや市販で販売されているプランターを
使用する方法などもあります。

この栽培ベットをどれを選ぶかで初期にかかる費用やランニングコストが
大きく変わってきますので、ご自身の栽培計画をもとに選定していきましょう。


次に、【培地】についてです。

いちごの培地はピートモスにヤシガラやココピート、ロックウールなど
様々な種類がある中から、どの培地をどんな配合で使うのかによって、
培地の保水性に排水性や初期段階の定植した株の活着などが決まってきます。

この点については、システム販売業者がそのシステムに適した培地を
提案してくれますので、選ぶ必要はないのですが、実際に使う培地にはどんな特性が
あるのか(例えば保水性が高い、排水性が高い、定植初期の潅水は多めにする、など)
しっかりと、把握しておくべきでしょう。

ビニールハウスやいちごシステムは初期投資であり、大がかりなものですので、
一度決めると、後から簡単に変更できるものではありません。

そのため、これからの選定が今後のいちご栽培に与える影響はとても大きいです。

したがって、大変ではありますが、様々なハウスやシステムをしっかりと調べ、
可能であればいちご農家さんへ視察のお願いをし、自分自身の目で直接確認したり、
実際に使っているいちご農家さんの生きた声を聞いたり、情報収集をしっかりと
されることをおすすめします。

とても大変な作業ですが、自分でいちごハウスやいちご高設栽培システムを決める、
それが、いちご農家として美味しいいちごを作るための第一歩だと思います。